朱鷺書房
本の詳細
無明の闇を照らす 般若心経
無明の闇を照らす 般若心経
冊数 :
著者 重松昭春(しげまつ・あきはる)
定価 本体価格2,500 円+税
刊行年月 2005年 11月
サイズ 四六判 上製
ページ数 294 ページ
ジャンル 宗教
ISBNコード ISBN 4-88602-195-6
目次より
第一章 仏教の核心
  1. この世の根本理法―縁起と空―
    「縁起」の世界と「空」の世界  私たちは「無明」である
    「苦」を解決する「三法印」
  2. 「縁起」と私たちの生活
    縁起の理解の仕方  人生論と生活論の混同
  3. 「縁起」に支配される状態から「縁起」を超える状態へ
    「苦」についての誤解  「縁起」を越える「空」の世界
    微分・積分のたとえでわかる「縁起」と「空」の関係
  4. 仏教の認識にせまってきた「科学」
    部分の中に全体がある  ホログラムとホログラフィ
    「ベルの定理」が意味するもの
第二章 仏教はいかに誤解されてきたか
  1. 「空」―「諸法無我」についての誤解
    諸法無我は諸行無常では説明できない  「空」は「無」ではない
    虚空のようにつながった全体世界
  2. 「空」を誤解すれば、仏教は存在しなくなる
    常識論と哲学で仏教は語れない
    「無明」は勝手に否定できるようなものではない
  3. 仏教に私たちはどのように取り組むことができるのか
    「無明」の分別を超える仏陀の智慧に近づくには
    「無明」の分別では解決できない難問こそ秘密の扉を開く
第三章 秘密の扉を開く「般若心経」
  1. 般若心経とは、いかなる経典か
    「空」を説いた経典なのか
    経典はどれも同じ「般若波羅蜜多」を説いているわけではない
  2. 般若心経の主題と構成
    般若心経の三つの構成  般若心経の「般若波羅蜜」は「六波羅蜜」ではない 仏陀の心呪としての「般若波羅蜜多」
  3. 「縁起」と「空」の関係
    「空」の中に「縁起」はない
    「五蘊皆空」とはどういうことか  「五蘊」と「十二因縁」
    「空」の中には一切が無い  仏陀は「空」と同化した存在
    「縁起」と「空」を結ぶ仏陀の心呪
  4. 「苦」の諸相をどのように見るか
    「苦」の本質の再確認  「苦」とは、縁起に支配されること
  5. 問題解決の根本構図
    仏陀の心呪を実践するから「空」がわかる
    心呪は無明の闇を照らし、消滅させる
第四章 問題解決の具体相
  1. 問題の受けとめ方
    問題発生の構図と問題増幅の構図  夜尿症に苦しんでいた中学生
    親の意識が子どもの深層意識に影響する
  2. 問題の本質(その一)
    奇蹟は実在する  「ゆらぎ」が生命を活性化する
    ひたすら仏陀の「無分別智」を実践する  自他非分離の母と子
  3. 問題の本質(その2)
    般若心経探究の出発点  「その悩みこそ、めでたい」
    「超常的現象」への理解の仕方
  4. 問題の本質(その3)
    問題と対立するのではなく、一つになる
    病気(問題)は解決を求めて出現している
    個我のとらわれが災禍をもたらす
  5. 「心霊主義」の錯覚
    個我に支配された見解  想念の場  霊媒現象の本質  転生とは何か
  6. 私たちの意識構造
    「見えない世界」の理解  「自灯明」とは何か
    般若心経は究極的に何を教えているか
第五章 般若心経が照らしだす世界
  1. 無名がもたらした危機
    生死の根本を問う  科学文明がもたらした危機の時代
    「精神革命」が必要となる時代  日本人の独特の文化力
  2. 意識の覚醒
    二十世紀の歴史を概観する  世界を混乱させた「自由・平等・友愛」
    パワーポリティックスのゲームに翻弄された日本の「苦」
    「共生・共育・共創」の「場」を求めて これからの文明と水
    大和(やまと)とは何か