朱鷺書房
本の詳細
児童虐待の心理治療
児童虐待の心理治療
冊数 :
著者 黒川昭登
定価 本体価格2,800 円+税
刊行年月 2005年 4月
サイズ 四六判上製
ページ数 280 ページ
ジャンル 心理
ISBNコード ISBN 4-88602-548-X
目次
第一部 児童虐待とは何か
第一章 児童虐待ケースの治療プロセス
第二章 児童虐待の全容と実態
       児童虐待の定義と種類
       身体的虐待
       精神的虐待
       性的虐待
       放任無視
       虐待の兆候をどう発見するか
第三章 虐待と文化社会的要因――自立としつけを考える
       治療から一般予防へ
       教育で虐待は防止できるか
       児童虐待の文化社会的要因
       虐待親の「育児パターン」
       はるみのケース
       「自立」を考える
       子どもの抵抗は成人しても残る
       「しつけ」を考える
       適切な「しつけ」はあるのか
       無条件、絶対の「愛情」
第二部 児童虐待の原因と結果
第四章 親はなぜ虐待してしまうのか
       愛することがわからない
       子どもと遊べるか
       子どもの話が聞けるか
       子どもに腹が立つ
       子どもと接触するとしんどくなる
       自分の感情に対して許容的か
       遊ぶことに罪悪感がある
       役割転倒
第五章 虐待をめぐる親と子の関係
       親は親なりに子どものことを考えている
       子どもの行動、態度に対する親の不満
       子どもの発達段階や個体差
       症状の原因としてのマイナスの「相互性」
       関係なくして学習なし――集中力障害の例
       親子が親子でない
       野良猫と飼い猫の違い
       自分で自分を駄目にする――リストカット
第六章 虐待の後遺症
      虐待による問題や障害
       もらった病気はより重い
       虐待されて育った人の「恐怖」
       電話が取れない
       わざと雨戸を閉める
       母親をレイプしそうで、こわい
       母の頭にナイフが刺さっている
      感じることの重要性
       感情を抑圧していると自我が弱ってくる
       頭のコトバ
       悲しくないのに涙が出る
       多重人格のはじまり
       解凍状態になってはじめて自分が「冷凍人間」だったことがわかる
第三部 児童虐待の治療方法
第七章 親子共通の問題
       虐待の治療について
       合理主義的偏見
       二重メッセージの病理――アムビバレンス
       無表情ではいくら話しても治らない
       「自分」が嫌いでは、他人が好いてくれるはずはない
       自分を好きになる
第八章 虐待親の治療
       子どもを可愛いがれないことを自覚させる
       皮膚接触の重要性
       身体接触による嫌悪感とその治療
       皮膚は内外の情報の伝達器官
       インナーチャイルドの癒し――幼少期の回想
       どのようなインナーチャイルドが?
       親と酷似した育ち方、育て方
       怒りの処理
第九章 虐待や放任無視の中で育った人の治療
       個人の健康は健全な社会関係が支えている
       人間や社会が信じられない
       きびしいインナーペアレント
       きびしいインナーペアレントからの解放
       家族全体の重要性